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アジアゾウとアフリカゾウ
動物園にいるゾウといえば、アジアゾウとアフリカゾウです。では、アジアゾウとアフリカゾウの違いをご存知でしょうか?
私達はどちらかといえば、顔つきにも体つきにも愛嬌のあるアジアゾウが好きです。 もちろん野性味あふれるアフリカゾウも好きですよ。あなたはどちらのゾウが好きですか?
●ゾウの種類●
ゾウは原始的な有蹄類の長鼻目に属し、大きく分けるとアジアゾウとアフリカゾウの 2属2種に分類されます。

■アジアゾウ(Asian elephant [ Elephas maximus ])■
アジアゾウは、さらにいくつかの亜種に分類されるのですが、文献によって3亜種、4亜種、9亜種とさまざまで、 素人の私にはどれが本当か今のところはっきりしていません。 しかし、私の解釈ではインドゾウ(Indian elephant [ E.m.bengalensis ])、セイロンゾウ(Ceylon elephant [ E.m.maximus ])、スマトラゾウ(Sumatran elephant [ E.m.sumatrana ])、マレーゾウ(Malaysian elephant [ E.m.hirsutus ])の4亜種あたりが 有力な考え方かなと思っています。詳しい方がいましたら是非ご教示願います。

■アフリカゾウ(African elephant [ Loxodonta africana ])■
アフリカゾウは2亜種に分類されるようです。ひとつは一般的にアフリカゾウと呼ばれているサバンナゾウ、もうひとつは幻のゾウと 呼ばれるマルミミゾウです。

    ◆サバンナゾウ(Savanna elephant [ L.a.africana. ])◆
    サバンナゾウは現存する地上最大の動物であり、アフリカの草原に住むゾウです。

    ◆マルミミゾウ(Forest elephant [ L.a.cyclotis. ])◆
    マルミミゾウはアフリカ中央部のコンゴなどの森林に生息する小型のゾウで、 サバンナゾウとは異なる特徴がいくつかあります。マルミミゾウは森林に生息するため その生態は長い間謎に包まれていたので、なかなか写真で見る機会も少ないのですが、 ナショナルジオグラフィック誌の95年7月号にその写真が掲載されていました。
    日本では旭山動物園のナナ、徳山市立動物園のマリの2頭が飼育されています。
    <もう1頭の沖縄こどもの国のべべは2001年4月25日に死亡しました>

●ゾウの生息地●
アジアゾウとアフリカゾウのそれぞれの生息地域を見てみると、 アジアゾウは主にアジアを中心として、インド、スリランカ、タイ、ミャンマー、 マレーシア、インドネシアなどに生息しています。
一方アフリカゾウはアフリカのサハラ以南のサバンナおよび森林に生息しています。
●アジアゾウとアフリカゾウの体の特徴●
アジアゾウとアフリカゾウには明らかに違いの分かる次のような体の特徴があります。

アジアゾウ アフリカゾウ
体型
背中の中央部が盛り上がっている
背中の中央あたりがへこんだような形である
耳の形
頭の大きさに対して小さく、不正確な四角形の形
頭の大きさに対して大きく、不正確な三角形の形
頭の形
正面から頭を見たとき、頭が左右に分かれる2つのこぶのような出っ張りに見える
正面から頭を見たとき、頭の中央が出っ張っている
鼻先の突起
上側にひとつだけ
上下に各ひとつ、計2つある
指の数
前足5本、後ろ足4本
前足4本、後ろ足3本

アジアゾウ
アフリカゾウ
アジアゾウの写真02
アジアゾウの体型
アフリカゾウの写真02
アフリカゾウの体型
アジアゾウ写真01
アジアゾウの耳
アフリカゾウの写真01
アフリカゾウの耳

アジアゾウの頭の形

アフリカゾウの頭の形
●マルミミゾウ体の特徴●
マルミミゾウには次のような体の特徴があります。

体型
成長してもアフリカゾウより小さい
耳の形
アフリカゾウより少し小さく丸い形をしている
アフリカゾウより細く、下向きである
鼻先の突起
上下に各ひとつ、計2つある(アフリカゾウと同じ)
指の数
前足5本、後ろ足4本(アジアゾウと同じ)

マルミミゾウ

沖縄こどもの国のべべ
<2001年4月25日に死亡しました>

旭山動物園のナナ

徳山市立動物園のマリ
日常の狭間」のさいさん提供

徳山市立動物園のマリ
日常の狭間」のさいさん提供

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